2012年01月11日

幸せの証明

以前、友人が雑誌の広告に載っていた「幸せを呼び込むペンダント」というものを買った。
そのペンダントを身につけていると三ヶ月以内に大きな幸運が舞い込むという、かなり怪しげなものだが、「効果がなければ全額返金します」と書かれていたので、試してみる気になったそうだ。

ところがというか果たしてというか、三ヶ月たっても、別段変わったことは起こらない。
友人は、返品しようとメーカーに電話をかけた。
メーカーからの返事は、こうだった。
「もしペンダントをもっていなかったら、あなたは、交通事故で大けがをしていたんですよ」
とんでもないインチキに引っかかったわけだが、しかし、この言葉は、はからずも幸せというものの本質を見事についている。

「何もいいことがない」と言っている人も、その何気ない日常がどれだけ幸せだったかを、失ってはじめて気づくのだ。
プラスを積み重ねることばかりが幸せではない。不幸を意識してこそ、幸せが際立つ。
今が幸せだと思えなければ、どれだけ多くのものをえても、幸せは感じられない。

幸せか不幸かを客観的に論証することはできない。
幸せとは何か。
自分を幸せだと思うこと。その一言に尽きる。

(文・たかたまさひろ)
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