2011年06月02日

偉そうにする人

他人に偉そうな態度をとられて腹が立つのは、「自分も偉そうにしたい」という対抗心があるからである。

偉そうにする人は、誰も自分に敬意を表してくれないから、「もっと私を認めてくれ」と涙ぐましくも訴えているのだ。
しかし、どんなに地位が高くても、偉そうにする人はけっして偉いとは思われない。陰で笑いものにされるだけである。
慎ましやかに生きていれば、慕われ、尊敬される可能性も高くなるのに、みすみすその機会を手放してしまっているかわいそうな人なのだ。

偉そうにする人も愚かだが、それに対して悔しがる人は、もっと情けない。「自分も偉そうにしたいのに、できない」だけなのだから。同じ穴のむじなである。
「他人と自分とどちらが立場が上か」をいつも気にかけているから、見くだされることが我慢ならないのだ。

大金をギャンブルにつぎ込んで大損している人を見ても、「何と愚かなことを」とは思うだろうが、「悔しい」とは思わないはずである。
他人が勝手に損をしているだけで、自分とは関係のないことである。「自分も負けずに損をするぞ」と張り合う人はいない。

偉そうにする人は、敬愛を受ける権利を放棄している愚かな人である。損をしているのはほかでもない当の本人だ。
他人に偉そうな態度をとられても、自分は何も損をしていないのだから、ほうっておけばいい。
「謙虚なほうが人間として上等だ」ということが分かっていれば、いくら他人に偉そうにされても、自尊心は傷つかないものなのだ。

(文・たかたまさひろ)
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