2010年10月25日

どちらが損をしているのか

他人にバカにされたり、失礼な態度をとられたりして、不愉快な思いをしても、自分が損をしたと思う必要はない。
損をしているのは相手のほうなのだ。
そういう無神経な人は、誰からも愛されず、軽蔑され、疎外され、つまらない人生を送ることになる。
みずからに苦しみを課して修行している奇特な人だと思えばよい。

たとえば、十分な収入があるのに、あえて粗末な住居に住み、質素な食事をし、ぼろを着て生活している人を見ても、腹は立たないはずだ。その人自身が勝手につらい思いをしているだけなのだから。
ふつうの人は、広い家に住みたい、おいしいものを食べたいと望むものだが、中には、贅沢を戒めて禁欲的な生活をしている人もいるのだ。

人から嫌われるような行動をとる人は、自分は優れた人間だという思い上がりを排するため、わざと批判される立場に身を置いているのだ。つねに他人からの批判を受けることによって、「私はまだまだ未熟だ」と自省しているのだ。
実際はそうでなくても(たぶん違っているが)、それは他人の都合だから知ったことではない。

どちらにしても、損をしているのは相手のほうだ。
人から愛されて幸せに生きる権利を放棄して、わざとイバラの道を選んでいるのだ。
苦行をつんでいる修行僧だと思って、ご苦労さまと手を合わせておけばよい。

(文・たかたまさひろ)
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